魔術師の杖 短編集① 錬金術師グレンの育てし者
《コミカライズ決定!》人気シリーズ「魔術師の杖」初の短編集!書き下ろし含む全6篇を収録!
魔導列車や転移門を開発した天才錬金術師グレン、無機質な仮面に隠れたその素顔とは……レイメリアやレオポルドと過ごした束の間の幸福、不器用な彼の生きざまを綴る。デーダス荒野での召喚から、ネリアとの暮らしについても触れた書き下ろしの一篇。
『初等科教諭ウルア・ロビンス』
シャングリラ学園の初等科教諭ウルア・ロビンス。丸眼鏡に口ひげの彼は魔法陣研究をするかたわら、教師の仕事をしている。学園で過ごす錬金術師の卵たちが起こす騒動に、ロビンス先生はゆっくりお茶を飲むヒマもないようで⁉
『黒の皇太子』
魔術学園に入学した少年ユーティリスと、サルジアからの留学生リーエンの出会いと交流、そして悲しい別れ。竜王との契約〝赤の儀式〟、エクグラシアで魔力持ちが覚える〝消失の魔法陣〟が生まれた理由、大人になって彼が知るリーエンの想いとは……。
『青の少年』
表紙に初登場した灰色の魔女ヌーメリアと、青い髪の少年アレク。故郷リコリスの町に帰省した彼女に、なんと縁談が舞いこんできた。〝錬金術師らしいやり方で、自分の運命を捻じ曲げておいで〟……師団長の言葉に従い、彼女は甥のアレクを助手にして何やら作りだす……本編未収録だった連載初期のエピソードを加筆収載。
『赤の錬金術師』
「二巻のちっちゃいユーリが懐かしい、彼の話を読みたい」との読者からの熱烈な声から生まれたエピソード。錬金術師ユーリが、王城に不慣れなネリアとヌーメリアを案内して向かった先は……。〝黒の皇太子〟の後日談、チョーカーが外れて彼がまず直面した問題とは。
『銀の魔術師』
きらめく銀髪を背に流し、泣く子も黙る厳しい魔術師団長レオポルド。グレン亡き後、新しい師団長になるのは誰でもいいと思っていた。ところが城にやってきたのは、とんでもない女で⁉──初夏の出会いから冬にかけての、本編から飛び出たこぼれ話五編を加筆して収載。甘くないけど甘い、ネリアとレオポルドのじれじれな日常。
目次
『銀の錬金術師』
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『初等科教諭ウルア・ロビンス』
『黒の皇太子』
『青の少年』
『赤の錬金術師』
『銀の魔術師』
著者からの一言
初の短編集は辛口スパイシー。時系列を本編より過去に置き、錬金術師グレンの話を新たに書き下ろし、本編では読めないユーリやヌーメリアの過去にまつわる話や後日談、ネリアとレオポルドのじれじれな話をお届します。オドゥとユーリが表紙となる八巻につながるエピソードもたっぷりです。⚪︎ キャラクター紹介
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グレン・ディアレス
王都三師団、錬金術師団長でレオポルドの父。人を寄せつけない仮面の錬金術師。召喚したネリアを助けた。
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レイメリア・アルバーン
グレンに惚れこみ中庭でテント生活までして、彼を口説き落とした炎の魔女。行動力と決断力がハンパない。
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レオポルド・アルバーン
泣く子も黙る厳しい魔術師団長。現アルバーン公爵の甥でグレンの息子。無愛想で無口だが、小動物が好きで面倒見はいい。何をやらかすか不安でネリアが気になるというか、目が離せず本人も困っている。
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ソラ=エヴェリグレテリエ
研究棟の中庭に生えるコランテトラの木精を魂とするオートマタ。ナイフや風を使い、師団長室を護る。最初はモフモフした白っぽい聖獣を模した外見で、現在は少年時代のレオポルドを写した姿をしている。
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ネリア・ネリス
バス事故に巻きこまれ転移した異世界で、助けてくれたグレンから錬金術を教わり、跡を継ぎ師団長に。喜怒哀楽はハッキリしており、明るく前向きで気楽に異世界を楽しむ。美味しいものは作るのも食べるのも好き。
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オドゥ・イグネル
カラスの使い魔を持つ錬金術師。レオポルドやライアスとは魔術学園からの付き合い。育った境遇からグレンに〝死者の蘇生〟の研究を持ちかけ協力させる。ネリアの〝体〟を手にいれるのが真の目的だが……。
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ライアス・ゴールディホーン
王都女子に絶大な人気の竜騎士団長。性格は生真面目で温厚、竜騎士たちの信頼も厚い。レオポルドやオドゥの親友でネリアにも優しい。元竜騎士の父ダグ、しっかり者の母マグダ、兄オーランドと十番街で暮らす。
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テルジオ・アルチニ第一王子補佐官(のちに筆頭補佐官)
日々さっそうと働く優秀な補佐官で、いろいろアンテナを張り巡らせている。学園では三人組のひとつ先輩。
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ユーティリス・エクグラシア(=ユーリ・ドラビス)
魔導国家エクグラシアの第一王子、努力家で勉強熱心、育ちがよく素直だが負けず嫌い。オドゥが可愛がる。
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リーエン・レン・サルジア
歴史ある大国サルジア皇国の皇太子。エクグラシアに学ぶべきだと、シャングリラ魔術学園に留学してきた。
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レクサ
リーエンが連れてきた護衛兼従者。ユーティリスたちには不遜な態度をとる。
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アーネスト・エクグラシア
五百年の歴史を持つ魔導国家エクグラシアの第三十代国王。政務を行い調整能力に長けている。
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呪術師マグナゼ(=マグナス・ギブス)
サルジア皇族のひとりで形骸化した皇国を牛耳る呪術師。リーエンを追い、繫栄するエクグラシアに目をつけた。変幻自在に名と身分を偽り、ヌーメリアにも近づく。
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ヌーメリア・リコリス
広大な薬草園を管理するリコリス家の出身。別名は灰色の魔女、毒の魔女。手ひどい失恋を引きずっている。
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アレク・リコリス
ヌーメリアの甥で青い髪と瞳を持つ。生来活発な少年だが事情があって学校は休みがち。
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マライア・リコリス
ヌーメリアの姉でワガママな女王様気質。領主の娘であることが自慢で、妹のことは気に入らない。
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デレク・リコリス
リコリス領主。マライアの婿となり家を継ぐが、領地経営はおざなりで息子のアレクもないがしろにする。
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ヴェリガン・ネグスコ
〝森の民〟の末裔で植物を従える。相手を見つけないと樹海に帰れないが、本人のモテたい努力はいつも空回り。
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初等科教諭ウルア・ロビンス
とぼけた丸眼鏡と口ひげだが、魔法陣研究の第一人者で多数の著作がある。グレンを師団長にした立役者。
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五年生担任レキシー・ジグナバ
塔から転職してきた知的で美しい魔女。仕事熱心で指導熱心。ロビンス先生の魔法陣を見るのが生きがい。
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ナード・ダルビス学園長
長い口ひげを生やしたおじいちゃん。生徒たちを優しく時に厳しく指導するが、実はレイメリアの隠れファン。
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調理職人ダース
王城の厨房で腕をふるう魔法調理の達人。ユーティリスのことは親愛をこめて「ちっちゃい殿下」と呼ぶ。
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ミンサちゃん
六番街にあるヴェリガンの屋台で、コールドプレスジュースを売る。青果店の娘さんで包丁さばきは凄い。
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メロディ・オブライエン
三番街で魔道具店を経営する親切な魔道具師。メイク好きな彩の魔女。髪は明るい栗色で目はくりっとした緑。
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ニーナ・ベロア
服飾の魔女。服作りにかける情熱はすさまじく、五番街で〝ニーナ&ミーナの店〟を経営する。黄緑の髪に若草色の瞳。
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ミーナ・ベロア
装飾の魔女。ニーナの双子の妹でお団子頭が目印。靴やバッグ、アクセサリーなどの小物作りと経理を担当。
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アイリ・ヒルシュタッフ
染料を研究する見習い魔道具師で工房に住みこみで働く。ラベンダー色のショートヘアに紅の瞳を持つ美少女。
⚪︎ 著者プロフィール
粉雪
こなゆき
『小説家になろう』にて『魔術師の杖』を執筆中。煮つまった時の気分転換は、スポーツジムで汗を流す。そのままジムで小説を書いていることも多い。
⚪︎ イラストレータープロフィール
よろづ
会社員として勤務しつつイラストレーターとして活動。CAPCOM「鬼武者Soul」、GAE「悪代官 ~おまえの嫁は俺のもの!!~」などソーシャル&スマホゲームを中心に展開中。
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