魔術師の杖⑧ ネリアと魔導列車の旅
想いを乗せた魔導列車が駆け抜ける――秘められた過去と交わる運命の旅路!
レオポルドは、ライアスとオドゥの故郷であるイグネラーシェを調査するためカレンデュラへ。そこで見つけた魔導具はオドゥの過去を示す一つの手がかりだった。彼の父親がオドゥに遺した想いとは一体何なのか?
一方、ネリアは気ままな列車の旅を楽しもうとしていたが、魔石の町ルルスで予期せぬトラブルに巻き込まれてしまう。落ち込むネリアを励ますのは、遠く離れたレオポルドからのエンツ。その心の支えとともに、追いかけてきたニーナとも合流し、再び笑顔を取り戻す。さらに、休暇中のミーナとアイリは、港町でユーリと再会。彼女たちが目指すのは、オドゥの工房だ。
一方、王都ではカーター副団長を中心に、メレッタとカディアンがオドゥの調査を開始。グレンの死に関わる謎が浮かび上がり、レオポルドは居住区でその真実を追い求めることになる。
そんな中、タクラにたどり着いたネリアが出会ったのは、なんと予想だにしない人物。
次々と明かされる真実が交錯する中、レオポルドたちの旅路はさらなる試練へと続いていく。過去と現在が交差するこの物語、彼らの選択が導く結末とは――。
目次
第一章 魔導列車の旅と王都の動き
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第二章 港湾都市タクラへ
書籍版特典SS
- コランテトラの記憶
- フォトブックを見よう
著者からの一言
場面は七巻ラストシーンの直後から。王都に残されたレオポルドは、ライアスとともに行動し、グレンの死の謎にも迫ります。SSはお寄せいただいたテーマから、『バルザムと過ごすエヴェリグレテリエ』『女性陣のわちゃわちゃ』について書かせていただきました。『傷心のライアス』については本文でしっかり読めるようにしています。⚪︎ キャラクター紹介
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ネリア・ネリス
エクグラシア王都三師団で錬金術師団長をつとめる。王都にでてきて婚約までしたが、報告する相手もいないのはなんだかなぁと思っている。まわりの大騒ぎに引いていても、相手のことは真面目に考えている。
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レオポルド・アルバーン
きらめく銀髪に光のかげんで色を変える黄昏色の瞳を持ち、周囲のため息を誘う美貌の魔術師団長。恋愛や結婚には無関心だったが、いざ自分がやるとなるとこだわりが強い。
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ライアス・ゴールディホーン
金の髪に夏の青空のような蒼玉の瞳を持つ竜騎士団長。王都女子に絶大な人気だが男兄弟しかいないため、女性と接するのは苦手。元竜騎士の父ダグが十番街に家をかまえており、その点ではまだすねかじり。
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ソラ(エヴェリグレテリエ)
元はエヴェリグレテリエと呼ばれたコランテトラの木精で、人間だった前世もあるらしい。少年時代のレオポルドを写した姿をしており、グレンの死によりネリアと契約した。王城内は自由に移動できる。
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オドゥ・イグネル
こげ茶の髪に深緑の瞳を持つ錬金術師。土石流で失った家族を取りもどすため、〝死者の蘇生〟を研究している。天涯孤独で世慣れた苦労人でもあり、ユーリとは竜玉とひきかえに眼鏡を渡す取り決めをした。
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ユーリ・ドラビス(ユーティリス・エクグラシア)
エクグラシア王太子としてサルジアへの使節団を率いる……はずが、港町タクラにオドゥと潜伏している。学園時代はませたガキ(テルジオ談)だった。
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クオード・カーター
ギラギラした視線でねちっこい性格の副団長。魔道具師から錬金術師に転職した異色の経歴の持ち主。
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アナ・カーター
掃除と料理は苦手だが、手芸は得意なクオードの妻。ようやくリメラ王妃とお茶しても緊張しなくなった。
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メレッタ・カーター
カーター副団長の一人娘で、花飾りのついたカチューシャをはめている。現実的な性格。
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カディアン・エクグラシア
お兄ちゃん大好きっ子な第二王子。手先が器用でセンスもいい。オドゥに憧れて錬金術師を志す。
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アーネスト・エクグラシア
魔導国家エクグラシアの第三十代国王。父としては情けないが調整役としてはピカイチ。
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リメラ・エクグラシア
王妃。心配性な性格で息子への不安は尽きない。親友の息子レオポルドを気にかける。
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ダグ・ゴールディホーン
左ほほに三筋の傷を持つ元竜騎士。ライアスの父親で、オドゥ少年を助けた過去を持つ。
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オーランド・ゴールディホーン
銀縁眼鏡をかけたライアスの兄で生真面目な性格の第二王子筆頭補佐官。彼女はちゃんといる。
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ニルス・アルバーン
現アルバーン公爵でレオポルドの叔父。イケオジだが自分をこき使った姉に対してはトラウマがある。
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サリナ・アルバーン
金髪にエメラルドの瞳を持つレオポルドの従妹。最近は公爵について領地経営を学んでいる。
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グレン・ディアレス(故人)
オドゥの研究を手伝いネリアを助けた老錬金術師で、レオポルドの父親。息子とは仲たがいしたまま死去。
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ダイン・ミネルバ
ミネルバ書店の製本師で世界中の書物にくわしい。豊富な知識量から貴族相手の接客を任されることも。
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ニーナ・ベロア
黄緑の髪に若草色の瞳を持つ服飾の魔女。ネリアに渡されたデザイン帳を手にマウナカイアにでかけていた。
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ミーナ・ベロア
装飾の魔女。双子の姉ニーナを手伝い靴やアクセサリーなどを作る。冬期休暇でアイリとタクラに滞在。
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アイリ・ヒルシュタッフ
趣味だった刺繍の腕を生かして現在はニーナたちの店で働くが、魔術や護身術も学んだ過去がある。
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ミストレイ
威風堂々たる竜王だが、ネリアにはお腹をなでてほしい。いつもライアスに邪魔されておもしろくない。
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アガテリス
ドラゴン界の肝っ玉母ちゃん。優美な姿が美しい白竜。ミストレイの反応がおもしろくてネリアをかまう。
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竜騎士ヤーン(騎竜はクレマチス)
ライアスの父ダグから騎竜をひきついだ竜騎士。オーランドの同級生で親しみやすい性格。
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バルザム・エクグラシア(過去)
身分違いの恋をサルジア皇帝にとがめられ、ドラゴン退治を名目に辺境へ追いやられた魔法剣士。
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リュカ(過去)
建国の祖バルザムの腹心で初代の竜騎士団長。親代わりに育てた妹スーリアを気にかける。
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スーリア(過去)
リュカの妹で初代の魔術師団長。兄リュカにくっついて過酷な旅に同行したたくましい女性。
⚪︎ 著者プロフィール
粉雪
こなゆき
『小説家になろう』にて『魔術師の杖』を執筆中。煮つまった時の気分転換は、スポーツジムで汗を流す。そのままジムで小説を書いていることも多い。
⚪︎ イラストレータープロフィール
よろづ
会社員として勤務しつつイラストレーターとして活動。CAPCOM「鬼武者Soul」、GAE「悪代官 ~おまえの嫁は俺のもの!!~」などソーシャル&スマホゲームを中心に展開中。
- 価格
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電子版 ¥1,200 小売希望価格(税別)
印刷版 ¥2,200 小売希望価格(税別)
- ISBN
- 9784295602934
- 判型
- 四六判(ペーパーバック)
- ページ数
- 258
- 発行日
- 2024年10月25日