ネット小説大賞

悪徳令嬢クラリス・グローリアの永久没落② 獣王騒乱(上)

女豹の囁きが導くは、裏切りと誇りの戦場!

火刑に処されるその瞬間、クラリス・グローリアはすべてを思い出した。だが彼女は炎に焼かれるだけの少女では終わらない。ロイス王国を去ったクラリスは、魔族のはぐれ者たちと共に、獣人の地に渡り、居場所を喪った者たちをまとめ上げて新勢力『グロリアス』を築き上げる。
そんな彼女のもとに、眠たげな目をした女豹がやってくる。名をレクス・アスカ。獣王ランドールの側近にして、その頭脳。開口一番、彼女はこう告げる。
「私は獣王を殺したいのです」
強烈すぎる願いを前に、クラリスは静かに頷き、レクスと共にランドールの牙城――獣王の都へと歩を進める。だがその地では、希望と謀略が複雑に絡み合い、誇りと裏切りが交差していた。誰が味方で誰が敵か。不死の少女という異物を抱えながら、獣王の王座を巡る空前の騒乱が、いま火蓋を切って落とされる。

目次

第一章 次の局面へ

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第二章 移動、停滞、流転

第三章 獣の王

幕間 妖狐の戯れ

第四章 修行と迷宮

第五章 嵐の前の

第六章 獣の戦(前)

書籍版特典ショートストーリー

  • 幕間 Care Less Myth

著者からの一言

モです(挨拶)。
現代的な、いわゆる「なろう小説」における多くの主人公はチート能力を持っていて、本作の主人公クラリス・グローリアもまた「不老不死」というチートを有しています。しかし、前世の記憶を持っていて死なないだけの女の子が強いかどうかは、ちょっと疑問です。ぶっちゃけ、戦いという局面になったときのクラリスは、めっちゃ弱いです。そして――と続けるべきかは迷いますが、この主人公は、強さや弱さには、あんまり興味がありません。他に楽しいことがあるからです。
そういうわけで、超強い獣王が出てきて、その側近である低身長童顔巨乳お姉さん女豹が出てくる第二巻、Web版から加筆多めでお送りします。ぜひぜひ、読んでみてください。
価格
電子版 ¥1,300 小売希望価格(税別)
印刷版 ¥2,200 小売希望価格(税別)
ISBN
9784295603672
判型
四六判(ペーパーバック)
ページ数
248
発行日
2025年6月27日

⚪︎ キャラクター紹介

  • クラリス・グローリア

    「なにせ私は可愛らしいだけの、非力な、ただの女の子だからな」

    ロイス王国グローリア伯爵家の次女。魔法の才能に欠けており『無才のクラリス』と呼ばれるほど。政略結婚の道具としてミュラー伯爵家の次男エックハルトと婚約するが、ミュラー家がより優れた相手を見つけたため、婚約破棄される。のみならず、ついでのように貴族的謀略によって火刑に処されることになる。

  • ユーノス・ユーノフェリザ

    「我々こそが――『栄光』だ」

    魔族の中で魔人種と呼ばれる長寿の種族。ユーノフェリザ氏族長の息子。魔族の会合における決議で謀られ、人族の領域を攻めるよう命令されるが、これは「おまえたちの氏族は人族に殺されてこい」という意味合い。戦場となったロイス王国エスカード領の森で、自分たちを決定的に変える運命に出会う。

  • セレナ

    「我は守人、妖狐セレナ。此処より以降は獣の国」

    ロイス王国に隣接する獣人の領域、その辺境に暮らす狐の獣人。かつて他の獣人族との揉め事があり、獣王による裁定で狐獣人たちは獣人の領域の中を散り散りにさせられた。セレナは辺境の守りを命じられ、以来十年以上も辺境の森を守り続けていたが……。

  • キリナ

    「だから……判らなくなっちゃった」

    妖狐セレナの義娘。狐人は獣王の裁定によって獣人の領域で散り散りにされ、互いの居場所も知らされていなかったはずが、十年ほど前にかつての友人である狐人がセレナの元を訪れ、まだ赤ん坊だったキリナを預けていった。以来、セレナに育てられる。

  • カタリナ・ユーノフェリザ

    「私はそんなの、死んでも嫌よ」

    ユーノフェリザ氏族の子供。氏族の最年少で、寡黙な者が多いユーノフェリザの中では活発な性格。人族の領域を攻めることに使命を感じておらず、出会ってしまった運命に惹かれていく。

  • モンテゴ

    「んだべ。クラリス様は賢いんだなぁ」

    獣人の領域において、辺境に近い位置に農村を構えているオークたちの一員。かつてオークは欲に忠実な乱暴者と牧歌的なのんびり屋に分かれていたが、前者はとっくに絶滅している。

  • レクス・アスカ

    「私は、ランドール・クルーガを殺したいのです」

    獣人の領域の王、ランドール・クルーガの頭脳。王の側近として十年以上前から働いている豹獣人。クラリスと同じくらい背が低く、獣人としては驚くほど身体能力に秀でていない。 眠たげな表情と、感情のこもらない喋り方が特徴。クラリスが脅威を感じる胸囲の持ち主。

  • ランドール・クルーガ

    「まったく、とんでもねぇ小娘だな、おまえは」

    獣人の王。獣人の領域において最も強く、最も身勝手で、その強さが故に周囲を従えている。獅子王にして獣王。気分次第で他種族を虐殺し、気分次第で手下にする。国家の運営などに興味はなく、当時十代だったレクスを『頭脳』として重用し、政務のほとんどを任せている。

  • プラド・クルーガ

    「いや、弱いことは、悪いことじゃない」

    獣王ランドールの息子。ランドールには子が多くいるが、その大半は死んでいるか、獣王の都を放逐(ほうちく)されているか、もしくは自ら出て行った。残った子息の一人が、プラド・クルーガ。強力な獣人としては理性的で、父が示す獣の法理には否定的。

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⚪︎ 著者プロフィール

モモンガ・アイリス

小説の書ける齧歯類ということでやらせていただいているバーチャルモモンガ。「モ!」「モです」という朝昼夜兼用の万能挨拶をもっている。北海道在住のエゾモモンガ。2018年あたりに「表に出るかぁ」と考え、もそもそと活動を始めた。

⚪︎ イラストレータープロフィール

よろづ

会社員として勤務しつつイラストレーターとして活動。CAPCOM「鬼武者Soul」、GAE「悪代官 ~おまえの嫁は俺のもの!!~」などソーシャル&スマホゲームを中心に展開中。

⚪︎ 試し読み

本の名前
価格
電子版 ¥1,300 小売希望価格(税別)
印刷版 ¥2,200 小売希望価格(税別)
ISBN
9784295603672
判型
四六判(ペーパーバック)
ページ数
248
発行日
2025年6月27日

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