🎧公式Spotifyプレイリスト全曲解説❗今回は〈リスト『超絶技巧練習曲』第5番『鬼火』〉です。

ピアノの悪魔と恋する剣士①

冒頭100ページ無料公開中！
書籍詳細はこちらへ！

第3番「ゆっくりと、とても感情を込めて」より

Track.13 : リスト『超絶技巧練習曲』第5番『鬼火』クラウディオ・アラウ

『超絶技巧練習曲』の中でも、難易度はこれがダントツと言われています。

著者はその遥か手前でピアノに挫折した上、大学時代はもっと簡単な曲で追試を２回もくらっているので、リストに挑戦しようなどとは夢にも思いませんが、譜面だけでも直視にたえない難しさです。しかも、『マゼッパ』ほど派手じゃないのがまたニクい。フリーザも最終形態はあっさりしてますもんね。急にドラゴンボールの話をして恐縮ですが。

さて、奏者のクラウディオ・アラウは、フランツ・リストの直弟子マルティン・クラウゼに師事した、リスト直系のピアニスト。

この方、とても尊敬するクラウゼ先生に7年間師事した以外は独学なんですって。それで20世紀を代表する巨匠にまで上り詰めたというのですから、私が書いた天才ピアニストは、現実の天才に比べてもそう突飛ではないという気がしてきます。

この方は子どもの頃、口を開けてピアノを弾くので、お母さんがそこに食べものを放り込み、食べながら弾いていたそうですが、ピアノに夢中でほとんど気付いていなかったんですって。このエピソードも主人公・勇吾の造形に影響しています。

ピティナによる楽曲解説
Liszt, Franz:Études d’exécution transcendante　”Feux follets” B-Dur S.139/5

Liszt:12 Transcendental Studie / Claudio Arrau León

⏮前の解説 │ 一覧